- LINE公式アカウントについて基本的な情報を知りたい
この記事は上記のような思いを抱かれている方に向けて、LINE公式アカウントの概要や種類、活用するメリットや機能をまとめてご紹介します。
開設手順や運用におけるコツなども解説していますので、ぜひ最後までご確認ください。
LINE公式アカウントとは
まずはLINE公式アカウントとは何かについて、概要や種類などを確認しましょう。
LINE公式アカウントの概要
LINE公式アカウントは、LINEを使うユーザーに対して様々なコミュニケーションを実施できるビジネス用アカウントです。
友だち追加されたユーザーに個別のチャットメッセージを送ることは勿論、新製品・サービスに関する情報のお知らせやクーポン配布などの販促施策を実施できます。
顧客との関係性を深めるための機能が豊富に搭載されていることから、メルマガに代わるリードナーチャリング施策として活用する事業者も増えています。
LINE公式アカウントの種類
LINE公式アカウントには大きく以下の2つの種類があります。
- 認証済みであることを示す青色バッジが付く
- LINEアプリ内の検索対象になる
- 請求書決済が利用可能
- 友だち追加広告やメンバーシップなどの機能を利用できる
- LINE側の審査を受けなくても使える
- 請求書決済が使えず、LINE Payもしくはクレジットカード払いのみ
- LINEアプリ内で検索対象とならない
LINE公式アカウント開設直後は全て未認証アカウントとなります。
未認証アカウントを開設した後に審査手続きを行い、審査をクリアすることで認証済アカウントに移行可能です。
なお、日本で未承認の医薬品を扱う事業や出会い系・アダルト系サービス事業については、アカウントの種別関係なく開設できません。
LINE公式アカウントと通常のLINEアカウントの違い
通常のLINEアカウントは個人的な友人や家族とやり取りすることを目的として、個人ユーザーが使うことを想定しています。
コミュニケーションも友人や家族と一対一で行う前提となっているため、複数のLINEユーザーに対してはメッセージを配信できません。
一方、LINE公式アカウントは冒頭でも説明したように、マーケティングを目的として、企業や個人事業主が利用することを想定したアカウントとなっています。
一対一のコミュニケーションに加え、複数のユーザーに対してメッセージを送ることができ、そのメッセージの効果測定もできるなど、よりビジネス的な機能が搭載されているのです。
LINE公式アカウントができること
まずチャット機能によって一対一のコミュニケーションを実施できる点が挙げられます。
定期的に個別最適化したコンタクトを図ることによって、効果的な顧客フォローを実現できるでしょう。
またショップカードやクーポン、ターゲットを絞ったメッセージの自動配信などを活用することで、リードナーチャリングを効率良く進められます。
LINE公式アカウントは、様々な機能を駆使して適切なコミュニケーションを図ることで、見込み顧客の実顧客化に加え、既存顧客との関係性向上を目指せるツールなのです。
LINE公式アカウントのメリット
LINE公式アカウントを運用するメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
多くのユーザーにアプローチできる
LINEは2023年9月時点で9,600万人のユーザーを抱えており、日本人口の約70%をカバーしているアプリとなっています。
LINE公式アカウントを利用することで、これら多数のユーザーに対して効率的にアプローチできるでしょう。
開封率が高い
LINE公式アカウントによるメッセージの開封率は約80%となっているため、より確実に顧客に対して情報を届けられます。
メルマガの開封率が20〜30%程度であることからも、LINE公式アカウントの開封率の高さをご理解いただけるでしょう。
見込み顧客と気軽にコミュニケーションが取れる
LINE公式アカウントには、通常のLINEアカウントと同じくチャット機能が搭載されています。
この機能を活用することで、見込み顧客と簡単にコミュニケーションが取れ、顧客フォローやお知らせなども実施しやすくなるでしょう。
自動配信による工数削減が可能
メッセージを一つ一つ手動で配信していては手間がかかりますが、LINE公式アカウントにはメッセージの自動配信機能が搭載されています。
LINE公式アカウントの自動配信機能を積極的に活用することで、工数を削減しながら効率良く見込み顧客へアプローチが可能です。
無料でも利用できる
LINE公式アカウントには無料プランも用意されているため、費用をかけることなく運用できます。
まずは無料で開設して使用感や効果などを確かめつつ、必要に応じて有料プランに移行することもできるのです。
LINE公式アカウントのデメリット
LINE公式アカウントのデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
ブロックされやすい
LINE公式アカウントは、一度友だちになってくれたユーザーであっても、投稿内容によって簡単にブロックされる可能性があります。
ブロックされたユーザーに対しては、ブロックが解除されない限り、アプローチできなくなってしまうため、その点は留意しておくべきでしょう。
友だち追加されないとアプローチできない
LINE公式アカウントを開設しても、友だち追加されるまではメッセージの配信やチャット機能を利用できません。
特にチャットについては、友だち追加後にスタンプやメッセージなどといった何かしらのアクションを取ったユーザーでなければ、送信できない点は注意が必要です。
BtoB領域には活用しにくい
企業担当者が業務上活用しているツールにおいては、まだまだメールや電話などが主軸であり、LINEを使っていることは珍しいと言えます。
そのためLINE公式アカウントを開設しても、リーチできない可能性があるのです。
アカウントが削除される可能性がある
LINE公式アカウントによる投稿が、アダルトや出会い系といった禁止事項に該当した場合、アカウントが凍結されます。
他にもユーザーによって投稿内容が不適切だと判断されると、運営側に通報される可能性があり、アカウントが削除されるケースがあるのです。
無料プランでは限界がある
LINE公式アカウントを個別チャット機能を主軸として運用する場合、無料プランでも問題なく活用できます。
しかし多数のユーザー向けに配信するメッセージの上限数は低めに設定されているため、メッセージを送りたくても送れなくなる可能性があるのです。
そのため多数のユーザーに対するメッセージ配信を主軸として活用したい場合、有料プランへの加入が必要となるでしょう。
LINE公式アカウントの機能一覧
ここからはLINE公式アカウントの機能を一覧でご紹介します。
基本的な機能
メッセージ配信 | 友だち追加したユーザーに、メッセージを送ることができる機能。 テキストやスタンプだけでなく、画像などを交えた様々な配信形式を利用できる。 |
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LINEチャット | LINEアプリのトーク機能を利用し、各ユーザーとコミュニケーションが図れる機能。 個別の問い合わせへの対応や、定期的な顧客フォローなどに利用できる。 |
ショップカード | LINE上で利用できるポイントカードを発行・管理する機能。 ポイントが溜まったユーザーに付与する特典の設定は勿論、リッチメニューに組み込むこともできる。 |
クーポン | 来店時に利用できるクーポンを作成し、メッセージとして配信できる機能。 リッチメッセージやリッチメニューなどを通じて訴求できる。 |
リッチメニュー | トーク画面下部に表示されるメニュー機能。 予約機能は勿論、クーポンやショップカードなどを表示できる。 |
プロフィール | 営業時間やサービスに関する情報を記載する機能。 電話番号や住所などの情報も併せて記載できる。 |
ステップ配信 | 友だち追加したユーザーに対して、事前に設定したメッセージを、決まったタイミングで自動配信する機能。 メール配信におけるステップメールに相当する。 |
オーディエンス配信 | 特定属性を持つユーザーをオーディエンスとして設定し、設定したオーディエンスに対してメッセージを配信できる機能。 様々な要素で詳細なターゲティングができる。 |
LINEコール | ユーザーからLINE公式アカウントに対して、無料で音声通話やビデオ通話ができる機能。 詳細な問い合わせ対応は勿論、個人レッスンや面談などにも活用できる。 |
リサーチ | ユーザーの意見を収集できるリサーチページを作成・配信するための機能。 投票形式やアンケート形式で、ユーザーに関する情報を集めることができる。 |
LINE VOOM | ショート動画を含めた様々なコンテンツを投稿できる機能。 InstagramやX(旧Twitter)といった他のSNSのように、友だち以外のユーザーも閲覧できるため、より幅広いユーザーにリーチできる。 |
メンバーシップ | 有料会員制度などのサブスクリプションサービスを作成できる機能。 アカウント自体の収益化やメンバー限定のクーポンなどを提供できる。 |
オプション機能
友だち追加広告 | LINEアプリ内で、友だちを獲得するために広告を出稿する機能。 |
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Messaging API | 自動応答メッセージやパーソナライズされたコンテンツなどを配信できる機能。 |
LINEで予約 | LINE公式アカウントから店舗来店の予約ができる機能。 |
LINE公式アカウントの作り方
続いてLINE公式アカウントの作り方について、料金プランを踏まえた上でご紹介します。
LINE公式アカウントの料金プラン
LINE公式アカウントには以下の3つのプランが設けられています。
コミュニケーションプラン
コミュニケーションプランは無料で利用可能なプランです。
無料で配信できるメッセージ数が200通に制限されています。
ライトプラン
ライトプランは、月額5,000円で利用できるプランです。
無料配信メッセージ数が5,000通まで拡大しています。
スタンダードプラン
スタンダードプランは、月額15,000円で利用できるプランです。
無料配信メッセージ数が30,000通となっており、追加費用を支払うことで追加メッセージも利用できます。
LINE公式アカウントの作成手順
LINE公式アカウントを作成するには、大きく以下の手順を踏みます。
LINEビジネスIDの登録
公式ページにアクセスし、「LINE公式アカウントをはじめる」(以下画像の黒枠)をクリックしましょう。
その後表示された画面から、「アカウントを作成」をクリックしましょう。
アカウント作成フォームへの入力
次に以下のフォームにおいて、アカウント名やメールアドレス、業種などといった必要事項を入力した上で「確認」をクリックします。
管理画面から基本設定を行う
最後は管理画面にログインし、プロフィールや住所、電話番号などの基本情報を入力します。
その後、友だち追加してくれたユーザーに対して自動配信される「あいさつメッセージ」の設定を行えば、開設完了です。
プロフィール設定については、下記の公式ページも併せてご確認ください。
LINE公式アカウント運用のコツ
次にLINE公式アカウントを運用する際のコツをご紹介します。
アカウントの認知拡大を行う
LINE公式アカウントは友だち追加されて、はじめて様々なアプローチができます。
そのため、まずはアカウントを運用していることを認知してもらうために、様々な取り組みを実施しなければなりません。
認知を高めるための具体的な方法については後ほどご紹介します。
友だち追加する価値やメリットを明示する
ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加するのは、そのアカウントからもたらされる情報やコンテンツに価値を感じるからです。
そのためアカウントを周知する際は、単にアカウントを開設した旨だけを伝えるのではなく、友だち追加することで得られる価値やメリットも併せて訴求することが重要になります。
あいさつメッセージを作り込む
LINE公式アカウントではユーザーから何らかのアクションがなければ、チャットを送ることができません。
そのため、友だち追加した際に自動送信される「あいさつメッセージ」で、クーポンやキャンペーン情報を配信するといった工夫を凝らし、友だちからのアクションを促しましょう。
役立つ情報やコンテンツを投稿する
友だち追加されても、有益でない情報やコンテンツばかり投稿していては、ブロックされる可能性が高まります。
そのためチャットやメッセージ配信では、売り込みに力点を置くのではなく、LINEユーザーにとって役立つ情報やコンテンツを中心に提供しましょう。
メンバーシップ機能を活用する
メンバーシップ機能を活用し、有料会員制度などのサブスクリプションサービスを構築することで、LINEアカウント自体を収益化できます。
そのため本業とは違った収入源を確保でき、マーケティングなどの予算に充てることも可能です。
他にも「会員を対象としたメッセージであれば無制限に配信できる」といった利点もあるため、状況に応じて活用を検討してみましょう。
効果検証と改善を継続的に実施する
LINE公式アカウントには、配信メッセージの開封率やクリック率などを確認できる分析機能が搭載されています。
これらの機能を活用して効果を測定することで、配信内容の課題を把握し、速やかに改善可能です。
効果検証と改善を継続して取り組むことで、効果的なアカウント運用を実現できるでしょう。
LINE公式アカウントの認知を高める方法
最後にLINE公式アカウントの認知を高める方法をご紹介します。
Webサイトへの登録リンク埋め込み
Webサイト上にLINE公式アカウントの登録リンクを埋め込むことで、Webサイトを訪れたユーザーにアカウントを認識してもらうことができます。
登録リンクを埋め込んだページに、LINE公式アカウントで配信している情報や友だち追加するメリットなどを併せて記載することで、友だち獲得にも効率的に繋げられるでしょう。
SNSやメルマガなどでの周知
SNSやメルマガなどを用いて、LINE公式アカウントを運用している旨や配信している内容などを告知することで、認知拡大や友だち追加を促せます。
特にXやInstagramは拡散能力が高いため、上手く活用すれば、短期間でLINE公式アカウントの認知拡大を図れるでしょう。
紙媒体へのQRコード記載
見込み顧客向けに配布するチラシなどの紙媒体に、LINE公式アカウントのQRコードを記載しておくことで、Web上でリーチできない層の認知を獲得できます。
LINE公式アカウントの案内用チラシは勿論、営業用のチラシ全般にQRコードを記載することで、効率良く認知拡大を狙えるでしょう。
まとめ
今回はLINE公式アカウントをテーマに、できることや活用メリット、開設の手順などをまとめてご紹介しました。
LINE公式アカウントは、数多くのユーザーにリーチできる上、高い開封率を誇っています。
上手く活用することで、これまでリーチできなかった見込み顧客との接点を獲得し、製品・サービスに関する情報を効率良く提供できるでしょう。
ぜひこの記事を参考にLINE公式アカウントの運用をご検討ください。